すいおう青汁の栄養と健康効果

すいおうとは?

すいおうとは、サツマイモの葉や茎の部分をおいしく食べられるように品種改良したものです。緑色の葉がとても美しいことから翠王(すいおう)と名づけられました。
従来のサツマイモの葉は栄養豊富なものの、独特のえぐみと青臭さのため、食材としてはほとんど用いられませんでした。そこで何年もの歳月をかけて研究開発し、栄養価はそのままに、美味しくしたものがすいおうなのです。

すいおうの特徴的な栄養素

すいおうは栄養価がとても高く、ビタミンB2はトマトの8.5倍、マグネシウムは小松菜の約3倍と、とても優秀な野菜です。そのなかでも、とりわけポリフェノールの含有量が多いところが特徴です。

ポリフェノール

ポリフェノールは、植物が紫外線から自身を守るために作る成分のことです。
自然界に8000種類以上 も存在しており、特に葉の部分に多く含まれています。赤ワインやブルーベリーなどに含まれるアントシアニンや、緑茶に含まれるカテキンなどもポリフェノールの一種です。

紫外線から身を守るための成分なので、紫外線を吸収したり、紫外線によって発生する活性酸素という物質を除去する抗酸化作用という役割を担っています。
活性酸素は紫外線を浴びると体内で発生する物質で、しみやしわの原因です。ポリフェノールを摂って活性酸素を除去し、若々しい肌を手に入れましょう。

すいおうに含まれるポリフェノールには、以下で説明している他にもリラックス効果や、ガン細胞の働きを抑制する効果、動脈硬化や血栓症の予防にも効果があるということが実験で証明されています。

トリカフェオイルキナ酸

すいおうに含まれるポリフェノールの一種であるトリカフェオイルキナ酸は、血糖値の急激な上昇を抑え、糖尿病改善効果があります。
またポリフェノールの中でも特に抗酸化作用が強く、アンチエイジングの強い味方です。
トリカフェオイルキナ酸は野菜の中でもとても珍しく貴重な成分です。

クロロゲン酸

同じく、すいおうに含まれるポリフェノールの一種であるクロロゲン酸は、睡眠の質を高めてくれるという研究結果が出ています。クロロゲン酸はコーヒーにも含まれるポリフェノールですが、コーヒーには覚醒作用があるカフェインが大量に含まれています。そのため、より寝つきをよくするためには、コーヒーよりもすいおうの青汁でクロロゲン酸を摂ることをお勧めします。

ルテイン

すいおうにはルテインという色素成分がほうれん草の約2倍も含まれています。ルテインは別名「天然のサングラス」と呼ばれ、ブルーライトや紫外線などの有害な光から眼を保護してくれる働きがあります。
ルテインが不足すると、老眼になりやすくなったり、目に異常が起きる可能性が高まってしまうので早めの予防が大切です。失明の要因としても考えられており、白内障や加齢黄班変性症の主な原因はルテイン不足と言われています。
ルテインは体内で生成することができないため、青汁などの食品から定期的に補いましょう。

すいおう青汁の効果

栄養価の高いすいおうにはさまざまな効果が認められています。
学会での報告例だけでも、

  • 血糖値上昇抑制効果
  • 血圧上昇抑制効果
  • 肝脂肪蓄積抑制効果
  • 美白効果
  • 骨粗しょう症改善効果
  • 抗酸化効果

など、多くの健康効果が示されています。
すいおうのどの成分が作用したか具体的には明かされていませんが、ビタミンやミネラル、豊富なポリフェノールが複合的に作用した結果であると考えられています。

すいおうの青汁の活用法

すいおうは味にくせが少なく、さまざまな料理に使うことができます。発色もきれいなので、着色料の代替品としても優秀です。
また、すいおうに含まれる食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする作用があるため、焼き菓子などに混ぜると、美味しく健康的なお菓子になりますよ。
粉末状なのでパンやパスタお団子にも使えます。

すいおうは長いあいだ試行錯誤を重ねて、高栄養低カロリーに加えておいしさも兼ね備えた野菜です。新たな習慣にしてみてはいかがでしょうか。